良いセールスレターを書くコツ5:正しい単語を使いましょう
楽しかったお正月も終わり 一週間が過ぎましたが皆様調子は如何ですか? 先週末から急に気温が下がったので体調を崩されたりしていませんか?
私は外が寒かったので連休中は家にいました。 暖かい飲み物を嗜みながら本を読み そして ゆったりと寛ろぎながら。
久し振りに見たテレビではデトロイトオートショーのことが話題になってました。 やはり 気になったのは景気、集客数ですが それ以外にも電気自動車の製品化が進んでいることに仰天しました。
一昔前にプリウスが市販された時、ハイブリッド自動車の時代が到来することで大好きなスタイリッシュなスポーツカーや高級SUVが無くなるか?と心配したものです。
しかし、カリフォルニアを生産拠点とするTESLA MOTORS のロードスターが番組で紹介されたのを見て、
これだったら 私も欲しいと思いました。 ひょっとすると、私が高級車を買える身分になった時にはガソリンエンジンのスポーツカー/高級SUVが廃れてしまっているかも知れませんが、その時にはこの様な自動車に乗っていることでしょう。 消費者が欲しいと思う魅力的な電気自動車を創るメーカが現れたことを知り、明るい将来に期待を持ちました。
さて 本日はたまたま 自動車のニュースを見たことで、新入社員当時のことを思い出しましたのでそのことを書きたいと思います。
自分が新卒で配属されたのは海外営業部でした。 世界を股にかけて仕事ができることで明るい将来に希望を持ち、はりきっていました。
その当時(といってもほんの10年前) 会社には今とは異なり外国人や帰国子女が一握りしかおらず 英語が出来る者が余りいませんでした。
上司も海外営業部なのに留学経験は疎か海外赴任経験も無いという時代でした。 そういう状況でしたので来客時のアテンドやお客様とコミュニケーションをとることはとても大変でした。
ある時、お客様を外食にお連れすることがありました。 その時のお客様と上司の会話です。
お客様: 「私は日本に初めて来たので伝統的な日本料理を食べたい何がお薦めですか?」
上司:"I strongly insist you to go to a sushi bar (上司の発言を忠実に転記)."
お客様: "What?"
この場合、"insist"という言葉を使うのは適切ではありません。 適切な言葉は"recommend(推薦する)"です。 しかし 日本の和英辞書を読むと”insist=(要求する/断言する/せがむ)”と説明されていますので、「お寿司屋さんに食事に行くことをお願いする。」と彼は言ったつもりだったのでしょう(insistは”権利を主張する”時に使う言葉で どちらかと言うと高飛車な単語です。 一般的な文書や会話では使わない方が良いのです、自分の権利を主張して相手と議論/喧嘩がしたくないのであれば。)。
幸い重要な会話での一場面ではなかったので 良かったのですが これが 会社の将来を左右する大事な取引の一場面だったら、若しくは その様な局面で使用する書類にこの様な言葉が書かれていたら 会社の信用を失いかねません。
和英辞書は素晴らしいツールですが 万能ではありません。 微妙なニュアンスを正確に伝えることが出来ずにいたり、誤訳が散見されます(しかしこれも仕方が無いのです。)。
従って、わからない単語については語学に堪能な人か それを母国語としている外国人に確認し 自分が自信を持って理解している単語以外は会話や文章で使わないことが望ましいのです。
その他、間違い易い言葉をリスト化しましたのでご参照下さい。
・afterwards - アメリカの雑誌、ネット等で散見されますが、言葉そのものが間違ってます。正しくはafterwardです。
・criteria - 基準(複数)です。 基準が一つしかないのであれば単数系のcriterionを採用して下さい。data(複数)/datum(単数)も同じです。
・farther/further - fartherは、物理的な距離をあらわします。 (例.How much farther is Tokyo Tower?) furtherは、時間や質・量をあらわします。 (例. Take your business further by reading this material.)
・Historic/Historical- Historicは重要なイベント、Historicalは過去発生した出来事をあらわします。
・Litterally - "I am literally dieing.(私は文字通り死にそうだ)"・・・? 文字通り死にそう?その様なこと有り得ません。 ”死にそう”なのは比喩です。 "I am dieing."は比喩でとても疲れた時に発する言葉ですがそのものがfigurativeなんです、literalではありません。
・Premier/Premiere - Premierはとても重要なものを指します。 首相/総理大臣をあらわす時にも使います。 Premiererは映画の開演初日を指します。
・Principal/Principle - 英語を使う人も良く間違えますが、 Principalは”おもな”、”最も重要な”ものをあらわす時に使います。 又 校長もprincipalです。 Principleは原理、主義をあらわします。
・Towards - これもafterwardと同じで正しくはsが無いtowardです。
このように、間違い易い言葉はたくさんあります。 重要な書類を書く時や会社の運命を左右するような会議の際は正確に理解していない言葉を使わない様に、又 わからない言葉があれば 知ったふりをせずに確認することが大事です(会議途中でもわからない言葉があれば 確認して下さい。 相手は大抵の場合言葉の意味を知らないことに対して外国人の貴方に敬意をもって説明してくれる筈です。)。
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